さっきからあたしの目に映ってるのはメロの背中だけ。
いくら呼んでも、振り向きもせずにすたすたと一人で歩いていってしまう。

「待ってメロ」

すたすたすた

ああ、やっぱり返事は返ってこなかった、そう思った瞬間メロは小さな声で何か呟いた。

「・・・ついて来るな」

よく耳を澄まさないと聞こえないような声だったけど、あたしは何とか聞き取れた。
でも、今更ついて来るななんて言っても遅い。
どこまでついて来たと思ってるの?

「メロ・・」

「来るなって言ってるだろ・・!」

あたしがメロの肩に手をかけようとした時、怒って振り返ったメロは泣いていた。
最初からメロが泣いてる事なんて知ってた。だからついて来たんだから。
でもさっきよりも随分と目が腫れてるね。

「ねえ、あたしよりずっといいじゃない」

「うるさい」

「2点差だったんでしょ」

「うるさい」

どうしてそんなに悔しいのって、みんなよりずっといい点数じゃないって言おうと思ったけど、止めた。
どうせまたうるさいって言われるだけだもん。
いつも真ん中の成績しか取った事ないあたしには理解できない事だろうし。
2番って辛いんだね、なんでか分からないけど。
メロはすごいと思うよとか、2番だって十分じゃないとか色々慰めの言葉は思いついたけど、
どうせメロはそんな言葉ぐらいじゃ満足しない。
でもあたしは別にメロを慰めるためにここまでついて来たわけじゃないからいいや。
メロはいつもニアやテストの事で頭がいっぱいかもしれないけど、
たまにはあたしの事も気にかけてよ。
今あたしがここに居るのは、メロが好きだからなんだよ。
無機質な夢
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